【HOTWHEELS FIREBARD FUNNYCAR 2002 cold bladed】
マテル製 税抜き定価300円
実車解説
ホットウィールには数多くの「ファニーカー」がラインナップされています。
「ファニーカー」とははドラッグレース用のレーシングカーのことです。
直訳すれば「奇妙な車」ですが、そのルーツはアメリカの若者たちが繰り広げた直線レースにあるとされています。
だいたいのアメ車というのはまっすぐな道を長時間猛スピードで走れるように設計されています。
これはアメリカの地形を頭に浮かべてもらえるとわかりやすいのですが、広い国土に点のように離れた街を真っ直ぐな道で長距離移動することが求められたため、直線番長的な車が好まれるようになっていったのです。
そんな車同士でレースをするわけですから、自然と直線を二台の車で一気に駆け抜けるレース…… いわゆる「ドラッグレース」が盛んになり、現在では専用の車体を使った立派なモータースポーツとして成立するにまで至りました。
まっすぐの道を一気に駆け抜けるためにハイパワーな巨大エンジンを搭載し、安定性を保ち前輪が浮くのを防ぐためにホイールベースを長く取ったロングフレームに。
リアタイヤはトラクションを稼ぐために巨大化し、地面との摩擦で白煙をあげる姿はドラッグレースを始めた若者たちのパフォーマンスを今に感じさせます。
で、ボディなのですがこれは市販車に似せられて作られたカーボン製のハリボテのようなものがかぶさっているだけだったりします。
「ファイヤーバード」と言っても外側のボディがファイヤーバードに似せて作られているだけで、中身は元の車とは全然違う、純粋なレーシングカーなんですね。
実際ドラッグレースの映像を見ているとボディはしょっちゅう壊れます。
ドラッグレーサー自体も無茶苦茶なスピードで車体やエンジンに負荷をかけまくって走るため、レースごとに数多くの部品を交換します。
つまり、ファニーカーのボディというのはほとんど消耗品のようなもの。
GMもフォードもクライスラーの車も中身は同じ、って面白いですよね♪
購入日記
子供がいるミニカーコレクターさんなら、子供に「お父さんがもってるこのミニカーが欲しい!!!」とねだられることってありますよね。
我が家では「欲しい!」とねだられるホットウィールの2トップがありまして。
一台はモンスタージャムのグレイヴディッガー
【Hot Wheels GRAVE DIGGER 2016 MONSTER JAM】
そしてもう一台はこのプロストックファイヤーバードなんです。
私は自分の仕事部屋、プラモ用の工具入れの上段をミニカー入れにしているんですが、息子が部屋にくるとたまに見せてくれっていうんですよね。
「見るだけだよ。あまりガンガン遊ぶとホイールのメッキとか塗料が剥がれちゃうからね」
と基本アイズオンリーなのですが、息子が
「これだけはちょっと触ってもいい?」とプロストックファイヤーバードを指差す。
仕方がないので渡して「ほら、これこんなふうに開くんだよ」と胴体をパカって外してみせると
「おおすげーー!!! でかい!!! 重い!!! これタイヤがゴムのホットウィール?」
現代のホットウィール 基準に慣れた息子はシャシーとボディーがダイキャスト製のホットウィールは全部タイヤがゴムの豪華版だと信じているわけで。
「これは普通のホットウィールだよ。昔はアジアの人件費が安かったから、普通のホットウィールでもこんな凄いのが出せたんだよ」
「昔のホットウィールすごい!!!」
と仕切りに関心したあと……
「お父さん、これ僕にちょうだい?」
「嫌」
「えええ〜〜っ。僕もこれ欲しいよ。買いに行こう?」
「そんなどこにでも売ってるわけじゃないし。これはお父さんので見るだけって約束でしょ?」
「だって、見てると欲しくなってきちゃったんだもん!!!」
「ダメです!」
「うう、ううっ、うっ、うわああああああああん!!!!」
ブワ〜ッと涙腺が緩み、ファイヤーバードを握りしめながら号泣する息子。
「息子、お父さんだって息子のですごく欲しいやついっぱいあるの知ってるでしょ?ワイルドスピードのハゲの人が乗ってる車とか買うとき息子に譲ってあげたじゃない」
「うんっ、ヒック」
「息子のは息子の。お父さんのはお父さんの。お父さんは息子のとったりしないでしょ?また今度別のを買いに行こう?」
「でもそれが欲しいうわああああああああんんん!」
本当はあげちゃってもいいんだけれど、わがまま言ってねばるとなんとかなると覚えられると良くないというのが自分の方針なのでちょっと罪悪感はありますが息子にはあげず。
お互いホットウィールコレクターとして、コレクション の譲渡には対等でいたいですし。
最終的には泣いた息子を心配した奥さんに「あれはお父さんのでしょ。息子には息子のがあるでしょ」と諭されて「うう〜」とお母さんに抱きついていました。
ちなみにこのファイヤーバードは2018年の夏に秋葉原のリバティーで購入したもの。
仕事用のプラモを買ったついでに寄ってみたら、前々から探していたプロストックファイヤーバードがぶら下がっていたわけで。
秋葉リバティーではホットウィールのベーシックカーが一律500円で販売されており、ちょっと感覚的に割高に感じるのか、昔の名ホットウィールが結構ゴロゴロしているのでおすすめですよ♪
5面図
商品解説
全長 89mm
全幅 30mm
全高 19mm
このモデル、とにかくデカイ!!!
89mmってホットウィールではなかなか見かけません。
自分の持っているモデルの中では最長モデルです。
しかも重い。
ベーシックカーでこんなに大型モデルなのにボディもシャシーもダイキャスト製!!!
しかもですよ……
本物のファニーカーも胴体を開くパフォーマンスで有名なのですが、これをバッチリ再現してくれているんですよ!
ベーシックカーですよ?これアメリカ本国では1ドルで売られてるんですよ?
東南アジアの人件費、昔はどんだけ安かったんだ……
ファイヤーバードファニーカーは1997年にベーシックカーとして販売が始まったモデル。
デザイナーはミッチェル・コリンズ氏によるもの。
ファイヤーバードファニーカーは同名のモデルが1982年にも発売されていますが、名前は同じでも全く違うモデルというホットウィールあるあるだったりします。
このモデルは2002年のベーシックカーとして、セグメント「cold bladed」にラインナップされたもの。
「cold bladed」は「冷たい血」、つまり冷血動物である爬虫類をモチーフにしたグラフィックが施されており、このモデルにはブラックのペイントの上にヘビの鱗を思わせる文様がタンポ印刷で入っています。
キャノピーはクリアーレッドで、ボディのブラックと相まってブラッドサッカー的な悪そうな印象が私的にはドンピシャ。
パカッと内部までバッチリ見えるシャシーはエンジンや座席がしっかりとディテーリングされており、金属地肌の荒々しい質感がよりメカニカルな印象を際立てるZAMAC仕上げ。
車体裏には
HOT WHEELS ®︎
©︎MATTEL INC 1977
MALAYSIA
と刻印されています。
ベーシックカーなのでマレーシア製ですね。
てか97年製なのになんで1977の刻印があるんでしょう?
9が潰れてそう見えてるだけなんでしょうか?
特に1977年製のモデルのシャシーを流用しているわけでもありませんし…
ホットウィールは謎が多いのがいいところですよね〜♪
なお、ファイヤーバードファニーカーについてはホットウィールにわかマニア氏が非常に詳しい記事を書かれているので、ぜひ読んでみてください!
ファニーカーとは何ぞや?1999年リリースのFIREBIRD FUNNY CARのレビュー![21324]
並べてみる
私が持っているモデルで一番ちっこいピラニアテラーと並べてみました。
【Hot Wheels PIRANIA TERROR™ 2015-38/250 HW CITY TREASURE HUNTS 】
ピラニアテラーは全長57mmなのですが、もはや同じシリーズのミニカーとは思えないくらいのサイズ比。
ホットウィール最小モデルであるゴーカートを持っていないのが悔やまれますね〜
たまに見かけるんですけど、ついつい他のモデル優先したり、カラーリングが気に入らなかったりして持ってないんですよね。
終わりに
というわけで246台目のコレクション、ファイヤーバードファニーカーでした。
息子曰く「どんなことをしてでも欲しい」モデルらしく、私も中古のホットウィールを取り扱っている店に行くたび探しているのですがなかなか2台目が見つからない。
息子も下北のホットウィール専門店であるウェアハウスに行くと必ずこのモデルがないかとチェックしているのか聞いてきます。
いや、そんなに欲しがってるんだから息子にあげろよ!という声もわかるんですが、私もコレクション趣味な傾向があるオタクなので、しっかりと記録とかつけて集めているコレクションを手放すとか性格的になかなかできないんですよね。
早く2台目をゲットできますよーに♪
【コレクション台数 246台】
【コレクション 使用額 96183円】
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