制作日記!
こんにちは!!! 林哲平です。
久々のカスタムホットウィール、エグゼクススチームが完成しました!!!
製作のきっかけは日本最大のホットウィール情報サイト「ホットウィール情報まとめ」の管理人、ホットウィールにわかマニアさんが私が以前製作したガゼラGTアルジェントを大きく取り上げてくれたことでした。
Gazella GTのカスタム工程と綺麗に仕上がらなかった理由(反省点)について
こちらの記事で私のHOWTOを参考にガゼラGTアルジェントをわざわざ製作していただき、すんごく嬉しかったんです。
私がプロモデラーとして一番嬉しいのは、自分の作った作品を参考に真似して誰かが作ってくれることなんです。
昔は、いろんな作例を頑張って参考にして製作を繰り返し、試行錯誤したものです。
そんな昔の自分みたいに自分の作品を参考に作ってくれる人がいてくれるなんて感動じゃないですか!!!
あまりに感激したので、記事のコメント欄で思わず「感動jしました!!! 頑張って今月中に一体カスタムホットウィールを完成させます!!!」と書いてしまったのが始まりでした。
最初はファーストエディションのXスチームと2016年番スーパークロームスセカンドカラーのXスチームを合体させた全身金ピカにしたXスチームでお茶を濁そうと思ってたんですよ。
月末になってくると仕事も忙しくなってきますしね。
これがそのお手軽組み換えカスタム「ゴールデンスチーム」です。
これでいいかな、と思っていたんですが、Xスチームのボディを眺めていると
「これ、二個つなげてみたら面白いんじゃない?」
と思いついたのが運の尽き。
気がつくとあれよあれよという間にどんどん形が変わっていき、最終的にこんな感じになったわけです。
工作の課程と塗装前の詳細な途中写真は私のモデラーとしてのブログ
「プロモデラー林哲平のジャンクロボット創作ブログ『ケルバーダイン』」の
の4記事内で解説しているのでぜひ見てください!!!
作品解説!
全幅40.5㎜
全高53㎜
もちろん実車なんて存在しないので正確なスケールは無い!!! といいたいところなんですが、内部に乗せているパイロットフィギアのスケールが1/72なので1/72としておきます。
1/87とか1/64とかはミニカーの標準スケールであるけど、1/72なんてホンウェルとかリアルモデルのミニカーくらいしか思いつかないような……
と、話が逸れました。
見ての通り基本構成はXスチームのボディを2つ繋げたカウルをスペクターををデコレートしたフレームに被せたもの。
基本的な構成の解説は製作途中記事を見ていただくとして、ここでは塗装の解説を。
ボディは作業時間を短縮するためにスターウォーズやAFVモデルのようなウェザリング仕上げで行こうと思っていたのですが、プラモデルのパーツを多用している手前、汚して完成させるとホットウィールらしさが消えちゃうんですよね。
なのでできるだけホットウィールに見えるにはどうしたらいいんだろう? と考えた結果フレイムスを入れることに。
表面処理後、Mr.フィニッシングサーフェイサー1500ホワイトで白下地を作ったあと、ボディ先端から後部へ続くように、ガイアカラーのサンシャインイエロー→オレンジ→ブライトレッドを中間色を含め調色しつつ6段階のグラデーション塗装を施します。
続いてボディ側面にマスキングテープを貼り、鉛筆でフレイムスを書き込んだらプラ板に貼り付けてフレイムスの形に添ってテンプレートを製作。
このテンプレートをガイドにして鉛筆でマスキングテープにフレイムスを書き込み、デザインナイフで切り抜けば左右対象のフレイムスを再現するためのマスキングシートの出来上がり。
シートを貼ったら上からアルティメットブラックを吹いて黒塗装。
塗装後に車体全部のディテールにレッドでスミ入れしてアクセントに。
スミ入れが終わったらガンダムデカールのHGユニコーンガンダム用、シナンジュ用、RGシャア専用ザク用を各部に貼って密度感をUP。
デカールを貼ると面の情報量が上がってモデルが引き締まるのですが、ガンプラ用デカールなので貼りすぎるとホットウィールらしさが消えるのでデカールは貼りすぎないよう、最小限に留めています。
仕上げは光沢かフラットでさんざん悩んだのですが、Xスチームは元々エッジが立ったディテールの多いモデルなので、元の良さを活かすためにディテールのシャープさが際立つフラット仕上げとしました。
市販のフラットクリアーはそのまま吹くとツヤの感じが良くないので、GSIクレオスのフラットベーススムースタイプとExクリアーを調色し、サテン地のようなしっとりとしたつや消し状態になるように調整しています。
「生きている機械」をイメージして構成しています。
よく「エンジンは車の心臓部だ!!!」と言われますが、ホットウィールのデザイナーはその意味をよく理解しています。
パーツを見てもらうとひと目で解りますが、ホットウィールのエンジンやエグゾーストってどれも極めて有機的なラインで構成されており、機械の部品というよりも生き物の内蔵のように見えてくるんです。
ここはその良さを活かすことを最大に考え、「タイヤのついたスペースジョッキー」を目標にギーガー的なラインを盛り込んでみました。
塗装はスペクターのダイキャスト地がむき出しになっている部分にガイアマルチプライマーを吹いて食いつきを確保したあと、Mr.フィニッシングサーフェイサー1500ブラック→アルティメットブラック→スターブライトシルバーの順番で吹付け。
Mr.ウェザリングカラーのマルチブラックでウォッシングしたのち、余分な塗料を綿棒で拭き取って全体のディテールを際立たせています。
エグゾーストパイプやロケットエンジンの焼け表現はガイアカラーのクリアーオレンジとクリアーブルーで。
スス汚れはMr.カラーのフラットブラックで再現してます。
ホイールは一度スターブライトシルバーで塗装したあと、ホイールをマスキングしてクリアーレッドを吹いてリムをメタリックレッドとし、さらにリム部分をマスキングしてゴムタイヤ部分をMr.フィニッシングサーフェイサー1500ブラックで塗装しました。
ホットウィールのホイールリムのメッキはちょっと触るだけで剥がれてしまうので、カスタムするときは塗膜強度の高いラッカー系塗料で再塗装するほうが完成後のメンテナンスを考えると安全です。
パーツ分割状態。
この手の「ボディをつなげて長くする」タイプのカスタムホットウィールの作法として、「ボディを外して内部メカを魅せる」というテクニックがあります。
最初は面倒なのでよっぽど固定式にしてしまおうと思ったのですが、モデルの見どころも増えるので最終的に取り外し式としました。
いや~ 途中で面倒になって固定しなくて本当に良かった♪
今回は直球のスチームパンク系モデルとして仕上げましたが、ムーンディスクタイヤをつけて速度記録車にしたり、船底をつけてパワーボートにしたりしても面白そう。
ちなみに配色はH2GO™ 2015-53/250 HW CITY™を参考にしています。
カメラレンズはウェーブのHアイズをクリアーレッドで塗装し、裏側にハイキューパーツのセンサー用メタリックシールを貼ったもの。
パイロットが目視で前方を確認できないので、カメラアイで視界を確保しているという設定です。
ガンプラでもなんでもそうですが、作品に一箇所でもいいんでクリアーパーツが入った部分があると良いアクセントになり、作品のレベルをグン!! とUPさせてくれるんですよね。
この状態が一番のお気に入りだったりします。
スペクターをベースにメカニカルなカスタムをする、という方向性はかなり良さげなので、フレームのディテールアップのみに注力したスペクターベースのカスタムホットウィールをもう一台くらい作ってもいいかもしれません。
車体裏は見逃されがちな部分ですが、改造箇所との齟齬が出ないように艦船模型のパーツなどを使ってディテールアップしています。
パイロットフィギアはバンダイの1/72Xウイング・スターファイターに附属するフィギアを改造したもの。
といってもヘルメットの突起を削り取って少しでもスターウォーズ感を減らします。
それでもまだまだルーク・スカイウォーカーっぽかったので、肌は緑色にしてゾンビにしちゃいました。
服はブラック、ヘルメットとブーツ、手袋はレッドとし、生命維持装置はホワイトでペイント。
ゾンビらしく悪そうに見せるという目的もあるのですが、本来のXウイングパイロットスーツから外した色にしておかないと変わって見えないんですよね。
死んでもなお走り続けるゾンビホットロッダー…… カッコイイ!!!
おわりに
というわけで171台目のコレクション、エグゼクススチームでした。
急いて作ったわりにはかなり自分でも満足ゆく作品に仕上がりました。
製作の後押しをしてくれたにわかマニアさんには感謝感謝、さらに感謝です。
世界にはホットウィールをカスタムして楽しんでいる人がたくさんいます。
タイヤ交換から、各部のリペイント、塗装を剥いでのオールペン、さらに切り刻んで合体してもハードカスタムまで…… どのカスタムも正解だという答えはありませんが、このエグゼクススチームがホットウィールカスタムシーンに少しでも刺激をくわえられたらいいな、と願っています。
いや~楽しかった!!!
ホットウィール最高~!!!
【コレクション台数 171台】
【コレクション使用額 58930円】
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